ボブ。
ボブもいろんな長さがありましてね。
形も色々。
前下がり?平行?前上がり?ワンレンボブ?グラデーションボブ?マッシュルームボブ?切りっぱなし?前髪あり?前髪なし?
とかね。
それに合わせてセットも内巻き?外ハネ?
まあ、それはお客さんがイメージしている画像を見せてもらえばわかるんでね、イメージが決まってればよいのです。
んで、今回は《できるだけ短い前髪なしの平行のワンレンボブ》を写真付きで見せていきたいと思いますからね。
巷では『ミニボブ』なんて言ったりしますが、ミニになれるかは襟足の生え方だったりもします。
ちょっとチェックしてもらえると美容師の説明がすんなり入ってきますからね。
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解説
まずは生え際をチェック。
ボブで要チェックは襟足。
まずはどこまで生えてるか。
ワンレン(グス)の平行ボブは襟足の長さが平行(水平)で顔まわりにつながります。
だから襟足がどこまで生えてるかで顔まわりの長さも決まります、基本的には。
あとは生え方。
上に向かって生えてたり。真ん中に集まって生えている人もいますので、収まり方が変わってきます。
ということで、切っていきます。
乾かすと、ちょっとだけ上がるんですよねー。
んで、ここでポイントというか、セオリーといか美容師の中では常識なんですが、
カットってセットしたときをイメージしてカットしてるんで自然におろしたときは水平じゃなくなる部分がありますからね。
下したときはこう。
仮に、この長い部分を自然におろしたときに水平に切ったとすると、セットしたときに前上がりになりますからね。覚えておいてくださいませ。
前髪があるスタイルだとまた違いますけどね。
乾かしたら毛量調整。質感調整。
一応分け取った部分より下で調整します。(例外あり。)
基本、収まりを求めるボブの場合は表面って量の調整はしないのです。
毛量調整って、毛を少なくしてるわけですけど、短い毛が増えるわけです。
ってことはパサつきが増えるんですね。
表面にパサつき増えたボブなんてぜんぜんかわいくないので表面は量減らしちゃダメ―。
だからボブで毛量をたしかめるときはしたからめくるようにすると減った感がわかりますよー。
上からなでるようにとかしても「そこは減らしてないぞ!」ってなる。
ちょっと小さくなりましたかね。
頭の半分しか切ってないんで頭の右側に変なの映ってますがどうかお気になさらず。
アイロン入れると柔らかくなりますね、見た目が。
バシッとストレートより毛先がやんわりカールしてるほうが柔らかく見えます。
表面のぱやぱやした毛も少なくなりますし。
スタイリングオイルつけるとこんな感じ。
スタイリングオイルってほぼスタイリング用ですからね。
“濡れ髪”みたいな質感を作るのに適してます。
あと広がった髪をまとまりよくしてくれます。
使用用途には「ドライヤーの前に・・・」「肌にも・・・」って書いてあるけど、ドライヤーの前につけたら結構乾きづらくなるし、肌につけるとベタつきが気になるので僕はおすすめしません。
ワセリン代わりにつけるくらならいいかも・・・。
話は逸れましたが《できるだけ短い前髪なしの平行のワンレンボブ》はこれです。
最初にも書きましたが、「できるだけ短いワンレンボブ」縛りだと、襟足がどこまで生えてるかによって決まってきます。
「えー、顔周りもっと短い方がいいです!」って方はちょっと前上りにするか、スタイル変えるってことがおすすめですね。
番外編
「顔まわりの毛があごの長さで、ワンレンで。」
んで、襟足チェックして平行にしたらアゴ下で無理だった。ってパターンはよくあります。
これね。
実は叶える方法もあります。あご上ワンレン。
襟足を剃るのです。
「襟足剃ればいけますけどね。剃らないと難しい。というか無理ですね。ワンレンだと。でもたぶん求めてる髪型じゃないですね。」とお伝えします。
実際、女性でシェーバー使うっていうのは産毛とか、幅が狭めなら全然普通にやるんですが、幅広めでやるとみなさんが思う“自然”ではなくなるので、そこはお客さんと要確認です。
1週間とか経つと生えてきたのがジョリジョリしますし。
っつーことで、あごの長さのワンレンも刈り上げ部分が見えればいけますよ、と
刈り上げが見えてますね。
たぶんこれは多くの人が求めてるやつじゃない、と思ってる。
ちょっと下から見たら、こんな感じです。
これは似合うのはイソノワカメか、夏木マリか、モードな人。
「ナチュラルで!」って言われて切られたら間違いのやーつ。
最後に
カウンセリングでいくら丁寧に髪型を説明してもイメージできない場合ってあると思うんですよ。
現実的にできない髪型をオーダーされて「やめたほうがいいよ」って言ったけど、あんまり伝わってないとき。
そもそもできると思ってるからオーダーしてるわけで。
今回の刈り上げのボブのやつなんていい例。
「襟足に合わせないと結構個性的になりますよ。」って言ってるけど、
「いや、襟足より上でも大丈夫です!!」
みたいな。
(お、これは伝わってないぞ)ってなる。
そんなよくある例をちょくちょく写真で見せていければなって思ってます。