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お店の在り方を考える

お店の在り方を考える

おかげさまでroomRoomは7周年目に突入しまして、今も(あーしよう)、(こーしよう)と試行錯誤を重ねております。

世間では「お店を持つっていうのは差別化が大事だよね。」とか言われたりするんだけど、美容室、美容師の場合は果たしてそうでしょうか??

同じスタイルの写真を見せて、別の美容師に切っても間違いなく違いは出るし、髪質によっても仕上がりは違くなる。(お客さんが判断できるかは別の話。)

同じ美容師が同じスタイルを、2人の別のお客さんで切ったときでさえ、顔の形、顔のパーツによっても、仕上がりは絶対に変わってくる。

提示されたスタイルを美容師の判断でその人に合った形にちょっとだけ変える(似合わせ)のが美容師の役割なのかなと思うんだけど、その美容師の判断でさえ、美容師一人一人異なる。美容師だって感性が一人一人違いますからね。

同じにしようと思ったって違いが出てきてしまうものなので(だって素材が違うのだから)、わざわざ違いを生み出そうとしなくてもよさそうな気がする、と最近思っている。

結局、そのちょっとした感覚の一致がお客さんと美容師の“相性”の一つなのかなと思っている。

だから来店前にチェックしてもらうためにHPやインスタとかでお店のコンセプトとか、お客さんから支持されている自分の得意ジャンルを明記するわけなんだけど、自店の看板やHPの写真でさえ販売会社から買ったスタイル写真を使っていたり、ごく普通のトリートメントを扱っていても【髪質改善】と表記しているお店も存在するわけで・・・。

だから山田は思うのです。

そんな表面上の差別化よりも、技術一つ一つの質の向上だったり、丁寧さだったり、カウンセリングのお客さんと美容師のギャップを埋めることの方が大事なことだと。

どこの業界もそうだと思うんだけど、売上至上主義だとブレる部分が出てきちゃう。

なんとなくそんなことを考えてしまう日もあります。


もちろん考えるのは技術だけではなく、

「いいシャンプーないかな?」とか「お客さんがわかりやすくメニューを選べる方法はないかな?」とか「平日の空き時間を有効活用することは他にあるか?」とか「新しいアイテムを使ってもらいやすく説明する方法はどうしたらいいか?」とか「インテリアや植物を変えようかな?」など日々いろんなことを思ったり考えている毎日です。

かといって、お店のキャパを考えると扱えるアイテムの数には限りがあったり、空き時間がなければそれらの悩みを考えることさえできないし、解決する方法もなかなか見いだせない。

“正解”があるようなことも、ないようなことも悩んだり、でも悩んでもしょうがないことだったりもするのでいい具合で考えるのをやめてみたり。

(もう少しお店が広かったらなぁ)と思うこともあるけど、「この広くない感じが落ち着いてていい!」って言われることもあり、(スタッフがあと一人いるといいなぁ)と思うこともあるけど、「夕方は貸し切り感があって好き!」と言われることもあり、お店の在り方のベストも人ぞれぞれ。

それでもよりよいお店にするために、美容室じゃなくても個人店に行ってみたりとか、お店をやってる人との何気ない会話で「それいいじゃん。」っていう考えが浮かんだり、なにかヒントが欲しくて本を読んでみたり。

ただぼーっと考えるのではなく行動しながら、悩み、考える。

「自分の店で、自分の好きなように働けていいね!」と言われることはちょくちょくあるけど、悩み事がない時なんてない。

常に同時にいくつかの考え事なんかがあって一つずつ整理していくんだけど、また新たな悩みが出てきて悩みがゼロになることはないだろう。

自分の好きなように働けているっていうのは間違い無いんだけど、ストレスフリーとはまたちょっと違うかな。


お店を維持するためには、やっぱりお金の問題が関係してきて、かといって売り上げを第一に考えるってどうなの?と僕は疑問を抱いてしまう。

※立場的には経営者ですからお金問題は間違いなく発生することはわかってはいますが・・・。

お店をやると「売れそうな商品持ってきましたよ!」とか「売上アップのお手伝いをさせてください。」みたいな人達も声かけてくるけど、うーん、確かに売り上げは上げたいんだけど、持ってきた商品の質はどうなのかな??まずはそこでしょ?と。

美容師ってお客さんとの信頼で成り立ってるから(そうだよね??)、カットした時や商品を買った時にいただくお金より、次来店してもらった時の「前回のカットよかったです!」、「前回買った商品良かったです!」という言葉の方が嬉しい。

お客さんに来店してもらうことがなによりもモチベーションになり、大切なお客さんがいるからその人たちのために腕を磨き、知識を増やしたり、お客さんの立場で考え、お店をよりよくしていこうとすることが美容室、お店の在り方なのかなと思っています。

roomRoomはもう7年目。これからも大切なことはブレずに少しづつ変化していけたらいいなと思います。

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