日本語って難しいですよね。
同じワードを使ってるのに意味が違うことって結構あるじゃないですか。
美容室で使うワードも使い方、捉え方次第で違う意味になっちゃう。
それが原因で「オーダー通りにならなかった!」ってこともあるんじゃないかな。
今日は“重い”のお話。
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ケース① 毛量が多い
お客さん的には「量が多い」っていう意味で使ってる人がほとんどなのでは?
この量が多いときの“重い”を解消するのって減らすことになりますよね。
だから結構な割合の人が言うのです。
「量が多いので梳いてください!!」
うん、知ってる。梳いてるのよ、こちらも。
デザインに適した量にしているつもり。
でもお客さん側からすると、
「早く乾くように!」「触った感じが重いかも・・・。」みたいな感じで、
特に量が多くない人も言うのです。
デザインとはまた別に、手触りが気になるんですよね?家で早く乾いた方がいいんですよね?
「限界まで梳いてください!」って。
やめたほうがいいって、ぱさぱさになるよ。
梳きすぎ注意ですよ!!
ケース② しっとりしすぎ
これはシャンプーとかトリートメントとかオイルとかスタイリング剤とか。
一般的にはしっとりは重いと表現されて、さらさらは軽いと表現されます。
ベタベタとかも重いって言われますね!
だから細毛で軟毛の方がしっとり系のシャンプー、トリートメント使ってて
根元のボリュームが出ないんですぅ。。。
って言われたときに、
美容師からのアドバイスで
根元が重いので、もっと仕上がりがもっと軽いシャンプーの方がいいですね!
って言われたときの“軽い”は、しっとりではなくさらさら系のやつを使いましょう!っていう意味です。
決して根元の毛量を梳いて軽くしたほうがいい、っていう意味ではありません。
また別の意味かもしれませんがシャンプー以外にも根元が重くなることってあるんですね。
スタイリング剤やオイルを根元からつけすぎの場合があったり、(根元がべたつきそうな場合は毛先中心につけましょう。)
普段つけているスタイリング剤が残留している場合があります。(これはシャンプーでは落ちないので、解決させたい場合はクレンジングメニューを選択しましょう。)
洗い流しが甘かったり、日々のスタイリング剤などの蓄積が髪を重くしています。
、ということで、これらをまとめて、しっとり、ベタつきをすべてまとめて“重い”と表現します。
ケース③ レイヤーが入ってないスタイル
これは良い、悪いではなく、見た目の違いの話ですね。
レイヤーが入ってないスタイルを重いスタイルと言います。
髪の量とか関係なく、スタイル的に、重いスタイルってことです。
ワンレングスとかボブとかは一般的に重いスタイルと呼ばれます。
逆にレイヤ—が高く入ってるスタイルは一般的には軽いスタイルと呼ばれます。
ウルフカットとかは軽いスタイルですね。
一般的にレイヤーが入っていればいるほど動きが出て、レイヤーが入っていないほど(髪表面の長さが長いほど)収まります。参考までに。
間違えやすいオーダー
一言で「重い」と言っても最低3種類あることがわかりましたね?
大事なのはここからです。
ケース①とケース③は一緒に考えがちですが、かなり重要です、お客さん的にも美容師的にも。
ケース①は軽くすると手触りが軽くなり、ケース③は見た目が軽くなります。
なので、
重く感じるので、今回は軽くして下さい。
だけ言われたときに美容師はケース①かケース③かを判断する必要がありますね、レイヤーを入れたいのか、量を減らしたいのか。
どっちが適してるか美容師ならわかるでしょ?と思われがちですが、わからないんですよ。そこはお客さんの好みなので。
特にまだ歴が浅いお客さんの場合は、“推測”ではなく直接お客さんに聞いた方が間違えずに済みます。
聞き方も、「レイヤー入れたいですか?それとも量を取りたいですか?」でもいいんですが、
見た目を軽くしたいですか?それとも手触りを軽くしたいですか??
の方がお客さん的にはわかりやすそうです。
、というか美容師からすると“デザインに適した髪の量”というのはほぼ決まってるのですが、やはりお客さん自身の好みの手触り加減があるので、髪の量はお客さんに聞いて判断してもらうしかありません。
たまに(よく?)いるんですが、ワンレングスでスカスカに梳かれている人や、ロングなのに根元から梳かれている人が。
お客さんがそれで満足ならいいと思うんですが、スピード重視のお店だと「軽くして!」=「量を取る」と判断されがちな気がします。
いや、わからんけれども。
最後に
美容室ってお客さんのオーダーで美容師が切るわけで。
美容師がなんでも汲み取ってわかってくれるのが一番ですが、美容師が勘違いしないようにお客さんもわかりやすく伝えることも結構大事です。
その勘違いをなくすために、うちはカウンセリングに時間を長めにとっていますが、言い方、捉え方によっては判断が間違えるときもあるでしょう。
ケース②なんてお客さんは気づいていない時がほとんど。
それを美容師が見て「クレンジングした方がいいですね。」と促すことも必要なのかなと思っています。
お客さんの要望を正確に汲み取って満足いくスタイルにする、というのは経験を何年重ねても難しいことですがこれからも精進していきます。
ということで、今回のブログは行き違いを防ぐために書きました。
最後まで読んでいただきありがとうございましたー!